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いざ、南北極点をむすぶ冒険へ
日本縦断ツーリングラリーを開催

 

7月15日~7月23日(日)、鹿児島県佐多岬を出発し、北海道宗谷岬を目指すツーリングラリーイベント「POLE to POLE」が開催された。9日間にも及ぶ壮大な行程をダイジェストでお届けしよう。

ワクワクする大冒険を多くのライダーで共有したい 

 

日本縦断や日本一周というのは日本のツーリングライダーにとってひとつの夢です。
日本ライダーズフォーラム(以下JRF)は過去に北海道を舞台にした「Northern Rally」と九州を舞台にした「Southern Rally」という二つのイベントを開催しており、それらを経て昨年に誕生したのが日本列島を一気に駆け抜けるこの「POLE to POLE 」です。


かつてJRF代表の風間深志(代表)はバイクで北極点と南極点への到達を果たしましたが、イギリスBBC放送はその模様を「Pole to pole」というタイトルで世界へ発信しました。本イベントはその途方もない冒険の一端を一般のライダーにも感じてもらいたいと企画されたものです。

 

POLE to POLEは、スマートフォンの位置情報機能を活用したSSTRシステムを採用したツーリングラリーです。本土最南端の佐多岬から本土最北端の宗谷岬まで、道中に設定されたWP(ウェイポイント)を経由しながら走るのがルールです。そのため、なるべく多くのWPを巡りつつゴールできる効率の良いルート作成なども重要な要素です。とくにオートバイと共に北海道へ渡るには必ずフェリーに乗らなければならないため、工夫が必要です。

 

最終目標はあくまで日本縦断ですが、壮大な冒険ラリーの雰囲気をなるべく多くのライダーに体験してもらえるよう全体行程を全7区間に分け、一部区間だけの参加も可能にしたというのが今年の大きなトピックスです。また各区間にはそれぞれテーマが設けられており、WPもそれに準じた場所が設定されています。

 

9日間にも及ぶ壮大なラリーの様子を写真と共にお伝えします。

【7月15日(日)】

最南端ミーティング/POLE to POLE前夜祭

場所:佐多山村交流施設

天候:晴れ

参加台数:124台

POLE to POLEの前夜祭は毎年開催されている「最南端バイクミーティング」との併催。南大隅町の石畑 博町長も参加し、南大隅高校書道部による書道パフォーマンスをはじめ、ステージではタヒチアンダンスや伝統舞踏などが披露され、参加ライダー、地元のライダーが一緒になって盛り上がりました。また、当日は風間深志が北極点到達を果たしたマシン「TW200ノースポール・スペシャル」を南大隅町で展示するための貸与式も行われました。こちらはしばらくの間、南大隅町内のねじめ温泉・ネッピー館で展示される予定です。
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【7月16日(月・祝)】

九国と神話を辿る第1区/中国大返し、天下取りの第2区

スタート:大泊海浜公園多目的交流施設(みさきドーム)

ゴール:門司港レトロ中央広場

天候:晴れ

スタート台数:126台

区間ゴール者数:6名

午前6時、まだ白々とした朝の光のなか大勢のライダーが整列し、合図と共に2台ずつスタート。ここからは最終ゴールの宗谷岬までは約2700㎞の距離がありますが、約100人ものライダーが全区間走破を目指して北へと走り出しました。第一区のゴールは人気観光地の中心部にある門司港レトロ中央広場。しかし7、全区間参加のライダー達の多くはここをスルーまたはタッチ&ゴーして早々と第二区をスタート。というのも次のゴール地である琵琶湖までは、そこからさらに700㎞近く離れているのです。もちろん第一区の区間参加者はここが栄光のゴール。6名がゴールしましたが、気温35度越えの記録的な猛暑もあり、かなりハードな旅路だったと思います。
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中国大返し、天下取りの第2区

ゴール:奥びわスポーツの森 駐車場

天候:晴れ

区間ゴール者数:10名

POLE to POLE 最長区間である2区には10人のライダーが挑戦。約700㎞もの距離を一気に駆け抜けた。昨日と同様、西日本は熱波によって記録的な暑さとなっており、ゴール地ではすでに疲労感いっぱいのライダーの姿も。なお、この日の公式ミーティングは75名が参加。ステージにはパリ・ダカ黎明期の二輪部門に幾度も挑戦し、現在は僧侶として活動している橘 洋道さんが登壇。レジェンドライダー達との貴重なエピソードを披露してくれました。続いてのゲストは長野県伊那市商工観光部の下平明彦さん。なぜご登壇いただいたかというと、下平さんは特定非営利活動法人 日本ジオパークネットワークのメンバーだから。ジオパークを理解すればバイクツーリングがもっと楽しくなるというテーマのもと、ご自身で作成した資料をモニターで表示しながら、その魅力について語っていただきました。なお、この日のゴール会場は同日開催の「MOTHER LAKE RALLY 2023」と同じ。多数のライダー&スタッフで大賑わいでした。
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​【7月18日(水)】
水辺の絶景を求めて第3区 

スタート:奥びわスポーツの森 駐車場
ゴール:山中湖交流プラザ きらら
天候:晴れ
スタート台数:64台
ゴール台数:17台
日本最大の湖から世界文化遺産、富士山の構成資産のひとつである山中湖へ。これまでの第1~2区と比べると距離が短く(約400㎞)、しかもゴール地は標高約1000mで涼しいため、比較的余裕をもって走行できる区間といえます。公式ミーティングはキャンプ地である村営 山中湖キャンプ場で行われ、35名が参加。ゲストはファッションモデル・エッセイストの木村東吉さん。木村さんといえば、80年代に『POPEYE』をはじめ、様々なファッション誌でモデルとして活躍されていましたが、30代以降から現在までは河口湖を拠点にアウトドア活動を展開。アウトドアにまつわるエッセイの執筆ほか、イベントやキャンプ場のプロデュースなど、幅広く活躍しています。トークショーでは「自然の中にあって人はいつも謙虚になる。旅は人に様々な教訓を与え、人を磨いてくれる」と素晴らしいメッセージをいただきました。

​後編へ続く


 
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